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さわだ行政書士事務所のブログ 二足のわらじの奮闘日記

京都府亀岡市にある「さわだ書店」と「さわだ行政書士事務所」。書店をしながら行政書士も頑張っています。

相続した車の車庫証明はどうなるの?

さわだ行政書士事務所

リオデジャネイロ・オリンピック、テニスの男子シングルス準決勝で錦織選手が、マレー選手に先程、敗れました。

金メダルを期待していたので残念です。

3位決定戦ではぜひ勝利して、銅メダルをぜひ獲得していただきたいですね。

 

さて、先日は車の相続の話で、車検が有効でなければ名義変更できないと申しました。

今日は、同じく車の相続について、車庫証明に関してお話しします。

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事例としては、例えば京都市に住んでいた方(男性)が亡くなって、相続人はその方の奥さんと息子さんの3名だったとします。

分かりやすく、登場人物は、父、母、息子としましょう。

父は高齢のため、ここ数年は自分では運転せず、現在大阪に住んでいる息子が、父名義の車(普通自動車)を自家用車として使っていました。

また、父と母は昨年、同じ京都市内で引っ越しをしています。

車検証によれば、車検の有効期間は、あと2か月で切れるのですが、この車は古いので、息子は奈良県の車屋さんに売却を考えています。

 

以上の内容について、考えてみましょう。

まず、前提として、「車は相続してからでなければ、処分することはできない」ことが原則になります。

これは不動産である土地や建物も同じです。

所有者が亡くなると相続が発生しますから、名義を相続人に一旦移転しなければ、その財産を処分することはできません。

つまり、まずは必ず相続人に名義変更しなければならず、いきなり車屋さんに譲渡(売却)することはできないのです。

不動産であれば登記簿の、車であれば車検証の所有者(名義人)の変更を2段階で行うことになります。

 

これを考慮して、この事例の問題点はどこでしょうか?考えてみます。

車庫証明は息子の住所地でも必要なの?車屋さんの住所地だけでいいの?

②車の名義変更は、どこの運輸支局(陸運局)で行うの?

 

①について、結論から言えば、この事例では車屋さんがある奈良県車庫証明を申請することになります。

車を実際に所有する先は、車屋さんだからです。実態で把握します。

もし息子が車を譲渡せずに今後も自分で乗るのなら、息子の住所地(大阪)で申請することが必要です。

一方、今後は母が所有するための名義変更であれば、住所が同一なら車庫証明は不要です。

しかしこのケースの場合では、引っ越しをされているので、車検証と母の住民票の住所が異なっていることが推測されます。

よって、やはり母の住所地から認められる車庫の場所で証明が必要となるわけです。

 

ところで、今回の場合は、相続による移転と譲渡による移転の登録を同時に行いますよね。

この場合は、一連の手続きの最終所有者が保管する車庫がある住所地で申請すれば足りるのです。

相続と譲渡を別々に行うのなら、それぞれに車庫証明が必要ですが、それって、面倒ですし、無駄ですよね。同時に行いましょう。

 

②については、これも車屋さんのある奈良県の住所地を管轄する運輸支局で行います。

しかもこの場合は、都道府県をまたがって変更しますので、車を奈良県の運輸支局まで持ち込まなければなりません。

息子さんがそのまま乗る場合なら、大阪の管轄の運輸支局に車を持ち込む必要があります。

車のナンバーは「大阪」になることから、変更の必要があるからです。

車の移転登録手続きは、基本的には新所有者が行うものですから、使用者でもある息子さんは、住所地から2km以内に保管場所を定める必要がありますし、そもそも車検証にある父の住所と息子さんの住所が異なっているので、父による京都の住所のものでは認められません。

 

また、車検の有効期限前なので、急ぐ必要もありますね。

車検の有効期限内でなければ名義変更はできませんし、車を自走させることもできません。

車庫証明との関係もあって、注意が必要ですね。

 

なお、今回も普通自動車を前提としました。

軽自動車は手続きが異なりますので、ご留意ください。

 

最近はインターネットのオークションで車を個人売買されている方もいらっしゃいます。

車の手続きはディーラーさんや車屋さんに任せっきりという時代ではありません。

車も不動産と同じで、大きな財産です。

所有者には権利と共に義務も発生しますから、制度に則り、適切な管理や手続きが必要ですね。