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さわだ行政書士事務所のブログ 二足のわらじの奮闘日記

京都府亀岡市にある「さわだ書店」と「さわだ行政書士事務所」。書店をしながら行政書士も頑張っています。

借地権

さわだ行政書士事務所

財産を相続するって、いいことばかりではないですよね。

マイナスの財産、つまり借金も相続対象ですから、十分に確認してから行わないと、気が付いた時には対処に困ることもあります。

 

相続で問題になることは、不動産に関することも多いと思います。

親が亡くなって土地や建物の不動産を相続することで有効に活用することができれば、子どもにとって有難い資産となることは間違いありません。

 

しかし、その資産が使い勝手の悪いものだったらどうでしょうか?

例えば、「土地の借地権付き建物」の相続です。

重要なのはこの場合、土地は所有権ではなく借地権であることです。

つまり、建物は自分のものになっても、土地は他人の所有だという場合です。

京都市内でも、結構あります。

昔からの大地主さんが土地を手放されないために、古くからの住宅地のほか、新しく家が建っている地域でも、土地は借地権として建物を建てる、それを分譲で買う方式が今でも行われています。

 

もちろん、借地権付きの家を買うメリットはあります。

分譲住宅の価格に土地代金は含まれないので、安く買えます。

土地に対する固定資産税も地主さんが支払うので負担しなくていいです。

しかし、地主さんに対して毎月の土地代金が発生します。

また、賃借権の更新料も発生します。

家の大規模な修繕や売却にも、地主さんの承諾が必要です。

所有している建物を売却する際には、借地権という制限が付いていますから、一般的には売りにくい物件となります。

地主さんには先買い権がありますから買い取ってくれればいいですが、拒否された場合は第三者にも売却できませんし、金額などで条件が折り合わないときには処分することができません。

その際は裁判所に申し立てることもできますが、地主さんには譲渡承諾料を支払うように命じることが一般的ですから、いずれにしても大きなお金が必要になります。

交渉が難航すれば、弁護士にお願いする費用の発生も考えられます。

家は自分のものでも土地は他人のものですから、仕方ないですね。

このあたりのメリット、デメリットを理解したうえで、購入されるのかを判断されないと、「知らなかった」と、数年後に後悔されるかもしれません。

 

それは、相続でも同じです。

現在の住まいが借地権付きなら仕方ないですが、例えばその土地でマンションやアパートを経営されていた親が亡くなった場合、収益物件だからといって相続されると、これまた後悔されることもあります。

とはいえ、他にも相続する有効な資産があると、選んでは相続できませんから、難しいところではあります。

 

賃貸事業を行うには、維持管理費が必要です。

入退去の都度、部屋は修繕しなければいけませんし、何より老朽化した場合、立て替えるにも地主さんの承諾が必要になります。

月の土地代も、都市部であれば結構な額になります。

それに加え、維持に係る手間や細かなランニングコストも含めて家賃収入との差を考慮すれば、手法と才覚で莫大な収益をあげてらっしゃる方もいらっしゃる一方で、思うように収益をあげられず、持て余してらっしゃる方もいらっしゃいます。

まして、その建物を共有で相続した場合は、大変です。

権利者が複数存在してきますので、何かを行う場合、常に高いハードルとなりかねません。

面倒で手間もかかるかもしれませんが、相続は後々のことも考えて手続きを先延ばしにされることなく、放置されることなく、特に不動産は法定相続分通りではなく、1つの物件につき名義人(所有者)は複数とならないよう、遺産分割協議の段階で十分検討されて所有権の移転をされておかれることをお勧めします。

 

もし、借地や借家のことで困られたときは、全国各地に「借地借家人組合」がありますから、相談されてみるといいかと思います。

もちろん、行政書士は身近な街の法律家ですから、ご相談ください。